稼ぐフリーランスの顧客に刺さるターゲッティングの考え方

フリーランスとして働きながら自分の商品やサービスが売れなくて困っている人はたくさんいるでしょう。
「自分の商品はこんなにスゴイのにどうして売れないんだろうか」と悩んでいても問題は解決しません。
少し視点を変える必要があります。
今まで自分の商品を購入してくれる「顧客の視点」でじっくりと考えたことがあるでしょうか。
売る側の視点だけで考えていると、自分の商品のメリットは顧客に届きにくいです。
どれだけ優れた商品であっても、漠然としたターゲッティングをしていては売れるものも売れません。
そこで必要になることが、顧客の悩みと目的を理解することです。
こちらの記事では、顧客の悩みと目的がイメージできるように年代やケースごとに分けて紹介しています。
ご自身のケースに当てはめながら読んでいただければ、より効果的なターゲッティングが行えるようになるはずです。
自分の商品(サービス)を買う人をイメージする
ただ何となく商品(サービス)を売っていても買ってくれる人は少ないです。
魅力的な商品でも「顧客のニーズに合わせた売り方」をしなければ売れません。
顧客に商品が届かなければ意味がありませんから、まず最初に自分の商品をしっかり顧客に届けることを考えるべきです。
効果的に商品を届けるためには「顧客のことを具体的にイメージする」必要があります。
自分が顧客の立場になって、購入する前に考えていることや最終的に購入に至る過程を細かく考えましょう。
「自分の商品のココがすごい」「自分のサービスにはこんなスゴイ効果がある」といったことは、顧客にはそれほど関係がありません。
顧客のニーズにピンポイントで応えることができなければ無駄です。
自分の商品の顧客は「誰なのか」「なぜ買うのか」「買うことでどうなりたいのか」といったことをイメージしましょう。
悩みを理解して効果的なターゲッティング方法を考える(HARMの法則)
人がモノを買ったり、サービスを利用するのはなぜでしょうか。
それは悩みを解決したいからです。
多くの人は自分の悩みを解決してくれそうなモノやサービスを積極的に購入したり利用します。
反対に悩みを解決してくれそうにないモノやサービスは、買われることも利用されることもありません。
そこで重要になることが顧客の悩みを理解することです。
顧客の悩みを理解することができれば、効果的なターゲッティングが行えるようになります。
顧客に届かないターゲッティングを繰り返していても意味がありませんから、ピンポイントで顧客の悩みに届くターゲッティング方法を学びましょう。
人の悩みを理解するためにとても参考になる「HARMの法則」(ハームの法則)というものがあります。
この法則はメンタリストDaiGoさんの本に書かれているものです。
- Health(ヘルス)|健康、美容
- Ambition(アンビション)|夢、将来、キャリア
- Relation(リレーション)|人間関係、結婚、恋人、会社
- Money(マネー)|お金
上記4つの英単語の頭文字をとって「HARMの法則」(ハームの法則)と言います。
健康や将来のこと、結婚や恋人、そしてお金に関しての悩みです。
こうして言われてみると「意外と当たり前の悩みだな」と思う方もいるでしょう。
しかし、多くの人は自分の悩みを誰かに知られたくないと考えています。
当たり前の悩みでも自分から周囲に言いふらしている人は少ないですし、「自分の悩みはこっそりと解決したい」と思っているはずです。
その悩みに対してピンポイントのターゲッティングを行うことができれば、自分の商品(サービス)に興味をもってもらえます。
ですので、まず最初は人の悩みを理解することから始めましょう。
悩みをさらに年代別に分けて深く考える
一般的に悩みは年齢とともにに変わっていきます。
学生と社会人では同じ健康の悩みについても悩んでいる内容が違っているはずです。
例えば、10代や20代の男性に対して「シワを簡単に治す方法があります」と言っても、きっと誰も相手にしてくれないでしょう。
反対に、60代の男性に「ニキビ予防のおすすめのサプリがあります」と言っても興味をもってもらうことは難しいです。
ポイントは、10代の健康の悩み、20代の健康の悩み、30代の健康の悩み、40代、50代、60代というように悩みを年代別に分けて考えることです。
まず一般的な悩みを理解する、次にその悩みを年代別に分けて考える、最後に具体的な悩みに合ったターゲッティングを行う、という流れで考えます。
それでは、次からそれぞれの悩みを年代別に分けてみましょう。
①Health(ヘルス)
Health(ヘルス)は健康や美容についての悩みです。
人は誰しも、「いつまでも健康でいたい」「カッコよくなりたい」「きれいになりたい」と思っていますから、大きなニーズがあります。
具体的に「健康の悩み」をテーマにして、年代別に分けながら効果的なターゲッティング方法をみましょう。
10代 | ダイエット、身長、肌荒れといった見た目について |
20代 | 仕事のストレスによる肩こりや腰痛など |
30代 | 肥満や薄毛、体力の衰えを意識する |
40代 | 生活習慣病やガンについて |
50代、60代 | 老化を実感し毎日の健康を意識する |
70代、80代 | 人生の最期について考える |
これらはあくまで一般的な健康の悩みですが、10代、20代の悩みについては、ご自身の経験をもとに考えてみるとよりイメージしやすいでしょう。
また、50代や60代以上の悩みについては、ご両親やご家族の様子を考えながらイメージしてみるのも1つです。
②Ambition(アンビション)
Ambition(アンビション)は夢や将来、自分のキャリアについての悩みです。
「自分の夢を叶えたい」「成功したい」という思いは強く人を動かしますから、それだけ悩みも大きくなります。
具体的に「将来の夢」をテーマにして、年代別に分けながら効果的なターゲッティング方法をみましょう。
10代 | リアルな体験ができるツアーを紹介する |
20代 | キャリアアップのための転職セミナーを紹介する |
30代 | 仕事と家庭を両立するための仕事選びを紹介する |
40代 | 部下から慕われて出世もできるエリート管理職になる方法を紹介する |
50代 | 老後の資金を増やす効果的な方法を紹介する |
60代 | 自分の生きがいを見つけて人生を楽しむ方法を紹介する |
将来の夢は実際の環境によって変わってきます。
10代や20代の若い世代には「可能性を広げる」ことが効果的ですし、50代以上の世代には「現状を維持しながら新しい提案をする」ことが効果的です。
③Relation(リレーション)
Relation(リレーション)は人間関係や結婚・恋人、会社についての悩みです。
誰にでも「自分のことが相手にどう思われているのか」と悩んだ経験があることでしょう。
人間関係の悩みは自分一人だけで解決することが難しいです。
基本的に相手がいる悩みですから、人によってはお金の悩みよりも深く悩んでしまう人もいます。
具体的に「結婚の悩み」をテーマにして、年代別に分けながら効果的なターゲッティング方法をみましょう。
10代 | 理想的な結婚の良さをアピールする |
20代 | 貯蓄しやすいといった金銭的なメリットをアピールする |
30代 | 価値観の違いや共同生活でのズレの解消方法について |
40代 | 実際の結婚生活に対する不満の解消方法について |
50代以上 | 熟年離婚や第二の人生の可能性について |
結婚は理想と現実のギャップが大きいですから、それだけ悩みも深いです。
一般的によく言われる「結婚は30歳まで」は大きなプレッシャーになるでしょうし、まわりの友達や知人が結婚していくことで「取り残される焦り」も生まれてきます。
また年代が上がるにつれ、パートナーとの相性の問題や長年の結婚生活で積み重なった不満も多くあるはずです。
ですので、10代や20代の若い世代に対しては結婚へのメリットについて、30代以上の世代に対しては結婚後のストレスや不満を解消する方法を考えましょう。
このように同じ「結婚の悩み」でも、世代によって効果的なターゲッティング方法はまったく異なります。
④Money(マネー)
Money(マネー)はお金についての悩みです。
現代社会は基本的にお金がなければ生活ができませんから、お金の悩みがない人はいません。
ここでお金の悩みを理解するためのポイントを1つ紹介します。
それは、お金を使う目的・理由を世代ごとにリアルにイメージすることです。
「もっとお金が欲しい」という一般的な悩みではなく、より具体的な悩みを考える必要があります。
具体的に「お金の悩み」をテーマにして、年代別に分けながら効果的なターゲッティング方法をみましょう。
10代 | お小遣いが少ない、もっと好きなモノを買いたい |
20代 | 自分の趣味にもっとお金を使いたい |
30代 | 自分磨きの自己投資や結婚資金について |
40代 | 住宅ローンや子どもの教育資金について |
50代 | 老後の生活資金について |
60代 | 年金について |
お金を使う目的や理由が大きく変わってくるポイントは結婚です。
結婚をすることで、お金の悩みが「自分中心」から「家族のこと」へ自然と変わっていく人が多いので、それによってターゲッティング方法も変わってきます。
悩み以外の目的によってもターゲッティング方法を変える
顧客の悩みを理解することは、簡単に言うと相手の心の中を考えることです。
悩みを理解することも大切ですが、効果的なターゲッティングを行うためには顧客の目的も理解しましょう。
顧客の目的とはモノやサービスに対して顧客が求めている希望です。
具体的には「価格」「品質・性能」「見た目・デザイン」などがあげられます。
例えば、「とくかく安い方が良い」「性能よりもコスパを優先する」「オシャレなデザイン以外は買わない」というように目的(希望)はさまざまです。
人によっては、「性能が良ければデザインにはこだわらない」「とにかく一番高い商品を買いたい」などと考える人もいるでしょう。
悩みを理解することは「顧客の心の中」を理解することで、目的を理解することは「顧客の希望」を理解することです。
顧客の悩みと目的を理解して、どちらにも効果的なターゲッティング方法を考えましょう。
①価格
価格は「安い」「普通」「高い」の3つに分かれます。
価格によって顧客が求めていることはまったく違うので、それぞれ別々のターゲッティングを行うべきです。
「とにかく安ければ何でも良い」と思う人もいれば、「性能が良ければ価格にはこだわらない」と思う人もいます。
商品の価格とターゲッティングでポイントになることは次の2つです。
- 価格が安い商品はたくさん売る必要がある
- 価格が高い商品は少し売るだけでも良い
上記2つのポイントは当たり前のことですが、いざ自分の商品を誰かに売るとなると「つい価格を安くしてしまう」ことがよくあります。
「高いと誰も買ってくれない」という不安から、何となく価格を安く設定してしまうケースです。
しかし、必要以上に価格を安く設定すると自分で自分の首をしめることにもなるので、慎重に価格を決めるべきでしょう。
そこで重要になることが、「価格によってサービスを変える」という考え方です。
例えば価格が安い商品に対しては、保証やアフターサービスを重視せず、価格が高い商品に対しては、保証やアフターサービスを充実させるといったイメージです。
- 保証の期間が短い、範囲がせまい
- 使い方は自分で理解してもらう
- 購入後の問い合わせはメールのみ
- 出張サービスなし
- 保証の期間が長い、範囲が広い
- 使い方をマンツーマンで教える
- 購入後の問い合わせは電話でも可能
- 出張サービスあり
このように価格によってサービスを変えることで、顧客のニーズにも対応し、自分の利益にも対応する結果につながります。
②品質・性能
顧客が商品に求める品質や性能はさまざまです。
「一番高性能なものが欲しい」と思う人もいれば、「普通に使えれば十分」と思う人もいますから、自分の商品の品質や性能と顧客のニーズに合わせた効果的なターゲッティング方法を考えましょう。
例えば、品質が良くて高性能な商品については、その商品を使うことで「どれだけ便利になるのか」といったメリットを積極的にアピールしていくべきです。
顧客に応じて、具体的にイメージしやすい「便利さ」や「快適さ」を伝えることが重要になります。
また、品質や性能が普通の商品については、すぐ簡単に使えるといった「お手軽さ」をアピールするのも1つです。
③見た目・デザイン
見た目やデザインは「こだわる人」と「こだわらない人」に分かれます。
デザインにこだわりが強い人は、自分が納得すれば高くても購入することが多いです。
反対にデザインにこだわりがない人は高い商品を購入することは少ないでしょう。
自分の商品によっては、男性用と女性用を区別して「カッコいいもの」と「可愛いもの」に分けてターゲッティングしていくことも効果的です。
一般的には、デザインにこだわれば価格が高くなりますし、デザインにこだわらなければ価格は安くなります。
大切なことは顧客が求めているニーズに合わせて自分の商品を提供することです。
そのためにも1つのターゲッティング方法だけでなく、「デザインを優先する顧客にはこの商品」または「使い勝手を優先する顧客にはこの商品」といった複数のターゲッティング方法を準備しておきましょう。
顧客に刺さるターゲッティングをいつもイメージする
自分の商品(サービス)を顧客に知ってもらうために、顧客の悩みを理解し、目的を理解して、自分なりのターゲッティング方法を考える。
より対象を絞って考えることも1つでしょうし、サービスを充実させることも1つです。
ターゲッティングの種類や方法は無数にあります。
日常生活の中にもさまざまなヒントがありますから、実際に自分が何か商品を購入するときに「なぜこの商品を選んだのか」を考えると参考になるはずです。
日頃から「売る側の視点」ではなく「買う側の視点」で考える習慣をつけておきましょう。
そうすれば自然とターゲッティングの幅が広がります。
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