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フリーランスの保険の基本とリスクヘッジの方法

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フリーランスの保険の図解

フリーランスにとって重要な「保険」のことをどこまで理解していますか。
フリーランスといえば国民健康保険というイメージを持たれる方も多いでしょう。

実は国民健康保険だけがすべてではありません。
ほかにもフリーランスが加入できる保険はありますし、保険料を節約する方法もあります。

さらには、確定申告のときに「社会保険料控除」を賢く利用して、税金の負担を軽くするテクニックにも「社会保険」が関係しているんです。
このことを知っているか知らないか、それによって毎年の税金の負担がかわってきます。
そして、1年1年の積み重ねが将来の生活に大きな影響を与えることにもつながるわけです。

こちらの記事では、フリーランスと会社員の保険の違いフリーランスが加入できる保険と安くする方法確定申告を賢く行う節約方法などについてまとめています。
最後まで読んでいただければ、フリーランスの保険についての知識が今までよりもさらに深くなるはずです。
知識はフリーランスにとって大切な武器ですから、しっかり理解しておきましょう。

フリーランスと会社員の保険の違いを確認

最初にフリーランスと会社員の保険を確認しましょう。
両者の保険の違いを理解することで、後述する「保険料を安くする方法」や「確定申告で社会保険料控除を使って節約する方法」につながります。

大きく違うポイントは負担割合納付方法の2つです。

  フリーランス 会社員
負担割合 全額(100%)自己負担 会社が50%負担してくれる
納付方法 自分で納付する 給料から天引き

「社会保険」と「年金」の組み合わせは以下のとおりです。

  • フリーランス → 国民健康保険+国民年金
  • 会社員 → 健康保険+厚生年金

「扶養家族」の扱いについても大きく違います。
フリーランスが加入する国民健康保険には、扶養家族という考え方がありません
世帯単位で加入するもので、世帯全員の年間収入によって保険料が決まります。

これに対して、会社員が加入する健康保険は被扶養者に対して保険料がかかりません。
年間収入130万以内の家族・親族を扶養に追加することで、加入者1名分の保険料で人数分の保険証がもらえます。

このほかに、いざというときの補償がないこともフリーランスの国民健康保険の特徴です。
例えば以下のような補償がありません。

  • 雇用保険(失業保険)がない
  • 傷病手当金がもらえない
  • 労災保険がない

会社員は「病気やケガで仕事ができないとき」「仕事がみつからないとき」でも一定の収入の補償があります。
しかし、フリーランスには基本的に補償がありませんから、自分の収入は自分で守らなければなりません。

そのためには、さまざまなリスクを考えて自分で準備をしておくことが重要です。
例えば、フリーランス協会の民間保険サービスを利用してリスクヘッジする方法があります。
詳細は後述しますので、1つの知識として覚えておくと役に立つときがあるはずです。

フリーランスが入れる保険の種類

フリーランスが加入できる社会保険は以下の3つから選べます。

  1. 国民健康保険
  2. 国民健康組合保険
  3. 任意継続(2年間)

1.基本的には国民健康保険に加入することになりますが、ほかにも選択肢があるので覚えておきましょう。

2.国民健康組合保険とは、職能団体などが運営している健康組合保険です。
さまざまな業種や地域によって加入条件が決まっており、その組合数もたくさんあります。

例えば、デザイナーやイラストレーターが加入できる「文芸美術国民健康保険組合」。
ほかにも、東京近郊でフリーの立場で芸能活動をしている実演家・制作スタッフが加入できる「東京芸能人国民健康保険組合」もあります。

3.任意継続とは、会社員をしていたときに入っていた健康保険を退職後も2年間だけ継続して利用できるという制度です。
会社が負担していた「50%分の保険料」が自己負担になることに注意する必要があります。

保険料を安くする方法

保険料の負担を軽くする方法はフリーランスなら必ず覚えておきましょう。
節約方法は以下の3つです。

  1. 国民健康組合保険を選ぶ
  2. 保険料が安い市区町村に引っ越す
  3. 家族の社会保険に扶養として入る

1.国民健康組合保険を選ぶ
国民健康組合保険は保険料が定額になっていることが多いので、年収が一定額以上ある方は節約になる可能性があります。

例えば、「文芸美術国民健康保険組合」の保険料は年収にかかわらず定額です。

  • 組合員:月額19,600円
  • 家族:月額10,300円

※上記金額は2019年の保険料です。

2.保険料が安い市区町村に引っ越す
国民健康保険は市区町村によって保険料が違うため、保険料が安い市区町村に引っ越すという方法もあります。
ただし、仕事や家族・引越し費用もありますから、あまり現実的な節約方法とはいえません。

3.家族の社会保険に扶養として入る
収入が少ないときは自分で健康保険に入るよりも、家族(配偶者や両親)の社会保険に扶養として入るという選択肢もあります。

例えば、年収が130万円以下(月収10万8,000円以下)になりそうであれば、家族の扶養に入ることで保険料を節約することが可能です。

社会保険料を滞納した場合

フリーランスは収入が一定ではないため、収入が減少してしまった場合は社会保険料が支払えなくなってしまう可能性もあります。
実際に支払わなかったときにどうなるのかということを理解しておくことで、最悪の事態を避けることにもつながりますから覚えておきましょう。

基本的な流れは以下のとおりです。

  1. 督促状が送られてくる、文書や電話で催告される
  2. 延滞金がつく
  3. 医療費が全額負担になる
  4. 財産を差し押さえられる(給料・預貯金など)

延滞金の利率は納付しなかった金額や期間によって異なりますが、「8.9%(※)」もしくはそれ以上です。
さらに、長期間支払いをしないと保険証を返還することになり、病院での医療費を一時的に100%負担することにもなってしまいます。

※「8.9%」は2018年・2019年の利率です。

最終的には給料や預貯金などの財産を差し押さえられてしまうこともあります。
もし保険料が支払えなくなったときは、できるだけ最寄りの市区町村の担当課に相談した方が良いでしょう。

確定申告は社会保険料控除を使って節約

フリーランスにとって確定申告はとても重要です。
確定申告の内容によって税金が多くなるか少なくなるかが決まりますから、節約につながるところは必ず覚えておきましょう。

これから確定申告の際に、社会保険料控除を賢く利用して上手に節約する方法を2つ紹介します。
民間の年金保険を利用するという選択肢もありますが、フリーランスであれば税金面で大きなメリットがある公的年金や共済があります。

  1. 国民年金基金で上乗せする
  2. 小規模企業共済で上乗せする

最大のポイントは全額控除できることです。
結果的に「貯蓄」と「節税」になるので、余裕があれば上乗せを検討すると良いでしょう。

1.「国民年金基金」とは、任意に国民年金に上乗せして加入できる公的年金です。
上乗せをして支払うことで、将来もらえる年金の受給額が増えます。

2.「小規模企業共済」とは、国の機関である中小機構が運営している「自営業者のための退職金積立制度」です。
掛け金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象になります。

フリーランス協会の民間保険サービスでリスクヘッジ

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会という非営利団体の「会員向けの特典」としてさまざまなサービスがあります。

フリーランス協会の会員向けサービス

フリーランスには以下のような補償がありませんから、万が一のリスクに備えて自分の身は自分で守らなければなりません。

  • 雇用保険(失業保険)がない
  • 傷病手当金がもらえない
  • 労災保険がない

フリーランス協会の「会員向けの特典」の中から、フリーランスにとって特に重要な3つのサービスを紹介します。
なお、一般会員の年会費は1万円です(1か月あたり約833円)。

サービス名 利用条件
①賠償責任保険 自動付帯
②所得補償制度 任意加入
③福利厚生WELBOX 自動付帯

※自動付帯は最初からそのサービスが利用できます。
※任意加入は別途追加で申込みが必要です(有料)。

賠償責任保険について(無料)
フリーランス特有の以下のようビジネスリスクを幅広くカバーしてくれる補償です。

  • 業務遂行中の補償
  • 業務結果(PL責任)の補償
  • 受託財物の補償
  • 情報漏えい
  • 著作権侵害
  • 納品物の瑕疵
  • 偶然な事故による納期遅延

具体的なケースをあげると、自転車で配達中に通行人とぶつかりケガをさせてしまう、家事代行をしているときに食器などの家財や備品を壊してしまう、納品物に瑕疵があり第三者にケガをさせてしまう、納品したシステムに瑕疵があり発注先の個人情報が流出した、といった場合は補償の対象になります。

所得補償制度について(有料)
ケガや病気で万が一働けなくなったときに保険金がもらえます。
傷病手当金や労災保険に代わる、いざというときのリスクに備えるための補償です。

一般会員なら個人で保険に入るよりも44%安くなります。
※所得補償保険の場合(団体割引20%、過去の損害率による割引30%)

  • 所得補償プラン
  • 長期所得補償プラン
  • 傷害補償プラン

上記のように複数のプランがあるので、ご自身の状況に合わせて柔軟な選択が可能です。

所得補償制度のパンフレット(PDF)

福利厚生WELBOXについて(無料)
株式会社イーウェルが提供するパッケージ型福利厚生アウトソーシングの「WELBOX」が利用できます。
いろいろなサービスが「お得な会員価格」で利用できるのが特徴です。

例えば、全国3,000施設の健康診断や人間ドックの割引、eラーニング、子育て支援、税務・法務相談、レジャーや旅行、グルメ・ショッピングなどの優待や割引特典があります。

自分の身は自分で守ろう

フリーランスは自分が加入する保険について正しく理解しておく必要があります。
利用できるものは利用し、節約できるところはしっかりと節約する。

そして、あらためて収入と支出のバランスを見直し、万が一に備えて準備をしておくことも重要です。
フリーランスは自分で自分を守らなければなりませんから、賢く・強く・図太くがんばりましょう。

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