フリーランスの気になる年収は?6つの職種で今の給料と比較する

「フリーランスの人はどのくらい稼いでいるんだろうか」
「平均年収は多いのかな、少ないのかな」
「今はどんな職種が稼げるんだろう?」
フリーランスで働く人の年収がどのくらいあるのか、気になりますよね。
今はフリーランスとして働く人が増えてきました。
社会の流れとしても、副業を積極的に認める方向にかわっています。
フリーランスで働く目的もいろいろです。
「とにかくもっと稼ぎたい」「ちょっとお小遣いを増やしたい」といったお金に関することが一番多いでしょう。
ほかにも、自分の「スキルアップ」を目的として、新しいことにどんどんチャレンジする人もいますよね。
フリーランスとして働くことを考えるなら、その年収がどのくらいあるのかを事前に調べておくことは重要です。
この記事では、最新の情報に基づいて、
- フリーランスの全体的な年収
- 6つの職種ごとのそれぞれの年収
をご紹介しています。
フリーランスの気になる年収を把握する
この記事では、2018年4月に発表された「フリーランス白書2018」を参考にしています。
フリーランス白書2018は「一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」が作成したものです。
1141人の回答を得てまとめられている資料ですから、客観的な資料として十分に役立ちます。
フリーランスの年収はどのくらいあると思いますか。
会社員と比べると、多いのか、少ないのか、気になりますよね。
答えは少し意外でした。
「それほどかわりません」これが答えです。
もちろん、まったく同じではありません。
フリーランスと会社員の年収について、特徴的なことがわかったのでこれからお伝えします。
フリーランスと会社員の年収を比較する
・会社員の年収
引用元:フリーランス白書2018
まずフリーランスと会社員の年収を比較します。
上のグラフは、
- 全部のフリーランス
- すきまワーカーを除いたフリーランス
- 会社員
の年収をあらわしています。
フリーランスが2種類あります。
違いは「すきまワーカー」を含めるか、含めないかです。
会社員と比べるには、「すきまワーカーを除いたフリーランス」で比べたほうがより正確です。
すきまワーカーとして働いている方は、働く時間がどうしても短くなってしまいがちですからね。
上の写真の「すきまワーカーを除いたフリーランス」は、月の平均労働時間が140時間以上とされています。
少し計算してみます。
月140時間(4週間) → 4週で割る → 1週間あたり35時間
週35時間 → 土日休みの週5日働く → 5日で割る → 1日あたり7時間
1日あたり7時間以上働いていることになります。
これなら会社員と比べても、同じくらいの時間ですよね。
年収300万円~500万円未満の割合はほぼかわらない
フリーランスと会社員の年収はそれほどかわりません。
年収300万円~500万円未満の割合もほぼ同じでした。
- 全部のフリーランス → 25.2%
- すきまワーカーを除いたフリーランス → 30.2%
- 会社員 → 30.2%
このようにだいたい同じ割合です。
フリーランスも会社員も、約25~30%は「300万円~500万円未満の年収」に該当します。
大きな違いは「100万円未満」と「800万円以上」にありました。
「年収が低いケース」と「年収が高いケース」でハッキリと特徴がでました。
すきまワーカーを含めた全部のフリーランスの年収の特徴
すきまワーカーを含めた全部のフリーランスの年収の特徴は次のとおりです。
- 0~100万円未満の割合が1番多い(不安定)
- 0~300万円未満の割合が約40%と1番多い(年収が少ない)
フルタイムに近いフリーランスの年収の特徴
フルタイムに近いフリーランスの年収の特徴は次のとおりです。
- 800万円以上の割合が会社員より多い(高額年収を狙える)
- 300万円~800万円未満の割合が約50%と多い
- 800万円以上の割合が約17%ある
会社員の年収の特徴
会社員の年収の特徴は次のとおりです。
- 0~100万円未満の割合が1番少ない(安定している)
- 300万円~800万円未満の割合が約50%と多い
- 800万円以上の割合が約11%ある
フリーランスには高額年収の可能性がある
800万円以上の割合は、フルタイムに近いフリーランスが1番多かったです。
この結果を単純にとらえれば、フリーランスはやりがいがあります。
がんばった分だけ年収が上がっていく可能性があるわけです。
もちろん、会社員でもがんばれば年収が上がります。
ですが、会社員には上司の評価が必要になりますし、限界もあります。
その点、フリーランスは自分の稼ぎが直接はいってきます。
がんばった分がダイレクトに自分に返ってきます。
6つの職種でフリーランスの年収を比較する
引用元:フリーランス白書2018
これから次の6つの職種ごとに、それぞれの年収をみていきます。
上のグラフを一つずつわかりやすくして、あわせてご紹介しますね。
- ビジネス系フリーランス
- IT・クリエイティブ系フリーランス
- コンサルタント・カウンセラー系フリーランス
- 職人・アーティスト系フリーランス
- 専門・士業系フリーランス
- 接客・作業系フリーランス
1.ビジネス系フリーランスの年収

ビジネス系フリーランスの特徴は安定して年収が高いです。
- 800万円以上の割合が21%と1番多い(同率)
- 500万円以上の割合が41%ある
- 300万円~800万円未満の割合が49%と1番多い(同率)
- 0~300万円未満の割合が23%と1番少ない
2.IT・クリエイティブ系フリーランスの年収

IT・クリエイティブ系フリーランスの特徴は安定して年収が高いです。
- 500万円以上の割合が33%ある
- 300万円~800万円未満の割合が49%と1番多い(同率)
- 0~300万円未満の割合が36%と少ない
3.コンサルタント・カウンセラー系フリーランスの年収

コンサルタント・カウンセラー系フリーランスの特徴は年収が両極端です。
- 800万円以上の割合が16%とやや多い
- 300万円~800万円未満の割合が28%と1番少ない
- 0~300万円未満の割合が51%とやや多い
4.職人・アーティスト系フリーランスの年収

職人・アーティスト系フリーランスの特徴は年収が低いです。
- 800万円以上の割合が8%と少ない
- 500万円以上の割合が21%と少ない
- 300万円~500万円未満の割合が27%ある
- 0~300万円未満の割合が44%とやや多い
5.専門・士業系フリーランスの年収

専門・士業系フリーランスの特徴は年収がバラバラです。
「高い」「低い」「真ん中」とそれぞれ同じような割合です。
- 800万円以上の割合が21%と1番多い(同率)
- 300万円~800万円未満の割合が41%ある
- 0~300万円未満の割合が39%ある
6.接客・作業系フリーランスの年収

接客・作業系フリーランスの特徴は年収が低いです。
- 500万円以上の割合が13%と1番少ない
- 0~300万円未満の割合が60%と1番多い
- 300~500万円未満の割合が23%とやや少ない
比較結果のまとめ
6つの職種を比較した結果は次のとおりです。
年収の「高い職種」と「低い職種」がハッキリとわかれました。
年収が高い職種
- ビジネス系(800万円以上の割合が21%)
- 専門・士業系(800万円以上の割合が21%)
全体の高い順
- ビジネス系(800万円以上の割合が21%)
- 専門・士業系(800万円以上の割合が21%)
- コンサルタント・カウンセラー系(800万円以上の割合が16%)
- IT・クリエイティブ系(800万円以上の割合が11%)
- 職人・アーティスト系(800万円以上の割合が8%)
- 接客・作業系(800万円以上の割合が3%)
年収が低い職種
- 接客・作業系(0~300万円未満の割合が60%)
- コンサルタント・カウンセラー系(0~300万円未満の割合が51%)
全体の低い順
- 接客・作業系(0~300万円未満の割合が60%)
- コンサルタント・カウンセラー系(0~300万円未満の割合が51%)
- 職人・アーティスト系(0~300万円未満の割合が44%)
- 専門・士業系(0~300万円未満の割合が39%)
- IT・クリエイティブ系(0~300万円未満の割合が36%)
- ビジネス系(0~300万円未満の割合が23%)
- ビジネス系は安定して年収が高い
- IT・クリエイティブ系は安定して年収が高い
- コンサルタント・カウンセラー系は年収の高い低いが両極端
- 専門・士業系は年収がバラバラ
- 職人・アーティスト系は年収が低い
- 接客・作業系は年収が低い
事前の下調べと準備が何より重要
フリーランスとして働く前に年収を確認しておくことはとても重要です。
職種によってもかなりバラツキがあります。
もちろん確認したとおりの年収にならないこともあるでしょう。
ですが、事前に調べて準備した経験は必ずプラスに働きます。
フリーランスになってから後悔しないためにも、しっかり調べて準備をしておきましょう。
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